ボクシング史上最高傑作と呼ばれる男

まいど。ファンクラ編集部お酒と格闘技担当のブロンソンです♪

6/20の井上尚弥選手の試合の興奮も覚めやらぬ中ですが、翌週の2021年6月26日(日本時間27日)に、もう一人の日本人がラスベガスでビッグマッチに挑んでいたのをご存知でしょうか?

実はボクシングファンにとっては先日の井上選手のラスベガス防衛戦以上に注目の一戦でした。

その日本人とは元OPBF東洋太平洋ライト級王者中谷正義選手。そして対戦相手はなんと元世界3階級王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)!!ライト級は現在世界で最も選手層が厚いと言われる激戦区です。

ちなみに元々ボクシングにはヘビー(重い)級とライト(軽い)級の二つのクラスしかありませんでした。つまり最も歴史のある階級で、世界トップクラスの実力者と日本人の夢の対決なのです。

ロマチェンコ選手と中谷選手のフェイスオフ

「試合結果は?」

9回TKOシーン

中谷選手は善戦するも、ロマチェンコ選手の圧倒的テクニックの前に9回TKO負け。世紀の番狂わせは実現しませんでした…

井上尚弥選手も思わずこのツイート。

井上選手をしてロマチェンコの技術は世界最高峰なのです

「ハイテク(精密機器)の異名を持つスーパーボクサー」

そこで今回はロマチェンコを知らない読者の方に、ロマチェンコ選手の何が凄いのかを説明させて頂きたいっ!

ロマチェンコはアマ時代に五輪2連覇、通算396勝1敗という実績を残し、2013年のプロ入り後もデビュー3戦目で世界王座に就いたスーパーボクサー。漫画の世界の様な選手なのです!

フェザー級、スーパーフェザー級、ライト級と3階級を制覇(全て世界最速記録!!)するなど、プロでの16戦中、デビュー戦以外の15戦がすべて世界タイトルマッチ(中谷戦を除く)という尋常ではないキャリアの持ち主。
井上選手が「日本ボクシング史上最高傑作」と国内で評されるのは、ロマチェンコが「ボクシング史上最高傑作」との異名を持つからに他なりません。

世界ライト級4団体王座統一戦 ワシル・ロマチェンコVSテオフィモ・ロペス 2020年10月17日

ロマチェンコ選手は2020年10月に行われた前戦で、新鋭テオフィモ・ロペス(米)に判定で敗れ王座陥落したものの、その判定に疑問を持つ識者も多く、疑惑の判定とも言われています。
井上尚弥選手も試合後に「???」とツイート。

試合後には右肩の負傷を発表し、LAで緊急手術をしたロマチェンコ選手。その復帰第一戦がこの中谷戦というわけです。
ロマチェンコ完全復活を全世界に印象付ける事に成功したのではないでしょうか。

「ロマチェンコの強さの秘密」

ロマチェンコの凄さはその身体能力とそれを最大限にまで引き出す最新トレーニングにあります。

足の指先まで自分の思い通りに動かすための精密でハードなトレーニング。武井壮さんもスポーツ界で最も効果的なトレーニングをしているのはロマチェンコと室伏広治だと評しています。

ロマチェンコは父親の方針でボクシングの為にボクシング以外のスポーツにも親しんできました。どのスポーツにおいてもそのスキルはプロ級!!

とにかく圧倒的なスキルと運動能力で、どんな体勢からでも自在に自分のパンチをヒットさせ、相手のパンチは決してもらわないのがロマチェンコのスタイル。プロ、アマ通してダウンは一度しかしていません。(リナレス戦)

一方的に相手を打ちのめし、何も出来ない相手陣営が棄権するという試合が連続し、「ロマチェンコ勝ち」「ノーマス(もう無理)チェンコ」という言葉が生まれたほど。

中谷選手ありがとう

ロマチェンコ選手のすごさ、少しは伝わったでしょうか?

そんな世界最高峰のスーパーボクサーとの試合を勝ち取った中谷選手、実現した事だけでも凄い事ですし、夢を見させてくれてありがとうと言いたいです。

ロマチェンコ選手を筆頭に世界には凄いボクサーがたくさんいます。また機会があれば紹介していければと思いますね。では。

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